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代表コンサルタント 山内 栄人 奮戦記

2019.1.20
その他 人生 働き方 働き方関連法案 派遣法・労働関係法

藤田孝典氏の記事を見て沸騰したので書いた

みなさんこんにちは!

派遣・請負コンサルティング

株式会社人材ビジネス経営研究所の山内栄人です。

 

明日からまた1週間出張で土曜日も仕事が入っているため、溜まっていた仕事や研究会の残務を昨晩3時前までかかってやりきりました~

今日はゆっくり過ごすつもりでしたが、朝にこんな記事を見て「沸き」ました。。。

 

僕がZOZOTOWNの非正規労働者の賃上げにこだわる理由ー日比谷公園年越し派遣村の教訓と派遣労働者

※元ネタはヤフーブログですが、コメント欄があるBLOGOSをあえてチョイスさせて頂きました。

 

最近は丸くなったので、この手の記事もスルーするようにしていましたが、沸点を超えました。

書かないとね。

 

全部に突っ込んでいるとキリが無いので、3つくらいのテーマで書きたいと思います。

 

1、会社経営の利益と賃金

2、年越し派遣村に関して

3、派遣労働に関して

 

本当はまだまだまだ山ほど突っ込みたいけどキリが無いのでこの辺に絞ります。

 

ます、『会社経営の利益と賃金』に関して。

今回の話が例えば、「最低賃金を下回る違法な状態」であったなら、糾弾の対象として妥当だと思いますが、最低賃金を超えているはずです。そして、賃金を決めるのは雇用主であり、それをいくらに設定するのも自由です。

安い賃金がダメかどうかは、労働者自身が考える事です。労働対価として安すぎると思えば、要求しそれもダメなら転職すれば良いだけです。

 

今の日本は空前の人手不足で相当な要求をしなければ年齢や経験に関係なく仕事はあります。今回のケースで言えば「あえて」働いている人の気持ち理解してるんですか?

もっと高い賃金を得られる仕事は世の中に沢山ありますが、「営業は嫌」だったり「過酷な環境は嫌」という事でこの職場を喜んで働いている人もいるという可能性を何故考えないのか。

 

仮に、労働対価として安すぎる賃金であれば退職する人が増え、そんな口コミはあっという間に広がり誰も働き手が居なくなりますよ。賃金は需給調整によって折り合うもので、株価と同じようなものだと思います。

 

安いか高いかなんて他はほっとけば良いのです。それで滅ぶなら、その経営者が甘かっただけ。逆に少し利益が出たからと賃金をガンガン上げて倒産した会社なんて数えきれない程あるはずですが。経営の目標はゴーイングコンサーン。継続あるのみ。継続のためには社員満足度も考えて、賃金水準を計算するのも経営の仕事ですよね。その倉庫の仕事が時給1000円であることが市場での需給調整に合ってないのであれば、誰も働き手はいませんよ。

 

そうなれば、倉庫も会社も回らなくなり、利益どころではないのです。また、強制労働なんてしてないわけです。本人に同意を得て労働契約を巻いて働いているわけです。

街宣聞かされる側の身にもなれよ!!!

 

次、『年越し派遣村に関して』です。

この方は、あの年越し派遣村が本当に派遣労働者ばかりであったと思っているのでしょうか。そんなに近場にいて村民調査の結果も知らないのであれば、それはそれで論外。多分知っているはずです。

元々派遣労働者として就業しており、リーマンショックで職も住む場所も失った人は派遣村全体の20.6%に過ぎません。

派遣に関係ない方が半数以上いて派遣村と名付け、今も使う。あえてですか?わざとですか?印象操作ですか?

 

次、『派遣労働について』です。

派遣労働者や非正規労働者は企業において「雇用の調整弁」といわれてきた。

と書いていますが、はい。その通りです。厚生労働省でも派遣の部門は「需給調整」と言います。

そして、調整弁となっている背景は派遣法成立時に「派遣社員」よりも「派遣先正社員」を優遇するよう決めた

「常用代替防止」の考え方があるから仕方が無いですよね???

 

正社員様の雇用を守るためには「派遣社員が常時いては困る」ので法律で定められています。

派遣の受け入れを延長するには「派遣先の正社員」に伺わないと延長すらできません。

 

そして、多くの左系の方や民主党、社民党、共産党などが反対に反対し、強行採決だ!!と叫んだ派遣法改正で、

派遣事業所数は86000事業所から40000事業所まで半分以下に減っております。知ってますか???

 

更に、次の法改正までにも統廃合が進むでしょう。

前回の法改正より「派遣労働者への待遇改善」はかなり進んでおります。

・業務単位から人単位へ

・キャリアコンサルティングの義務化

・キャリアアップ制度の義務化

・雇用安定措置の義務化 などなど。

 

次の改正で諸々決まると更に良くなるでしょう。なんでもかんでも派遣が悪とか アホかと。

 

全部直接雇用にすれば、賃金が上がる?? わけないじゃん。

今、どれだけ人材難で採用が困難か知ってますか?

派遣の平均的なマージン率は30%。交通費や社会保険や有給、健康診断など派遣元が負担する福利厚生を引くと20%程度です。

従業員1名の採用コスト(求人広告費用や面接の工数、場所など全部)を考えれば派遣の方が安いなんてケースはザラです。

 

また、同じ人材でも直接雇用になれば続かない人は沢山います。

「住む場所が無い」ので、雇ってもらえない。もちろん敷金礼金も出せない。保証人もいない。

なので、派遣の寮に入るのが最善なんじゃないですか?

あと、手持ちの金が無いので、月1回の給与では生活できない。直雇用だと週払いも日払いも無く無理。とか。

さらに、朝一人では起きられないとか、3日で辞めたくなるとか。伴走しているのは派遣会社の営業担当者です。

 

あと、派遣等の非正規は と書いているけど、派遣社員って全労働者の3%弱って知ってますか?

知らないんだろうな。。。か、知っていてあえて言っているのか。どっちもダメダメだよね。。。

 

ふぅ・・・・ 止まらない。

 

こういう方がギャーギャー騒ぐから、「賃上げだ!!」となるのは良いけど、そんな従業員なんだかんだでやはり切られるのがオチ。

それが良いか悪いかはさておき、実情。そんなことを数回繰り返すと、普通に働く事なんてできなくなるわけで。

人の人生を踏みにじり過ぎだと思うのは私だけでしょうか。

 

派遣でも良いし、時間給1000円のバイトでも良い。働きながらその人が求める生き方を考えてあげられないものでしょうか。

100人いたら100人の特性がある。同じようには働けない。そもそも、そのゾーンに1回くると普通にしているとなかなか這い上がれない。この辺は湯浅氏が言う事も全く同感。

 

でもね、今の時代は這い上がれるチャンスが多数だと思うわけです。

超人手不足なので、今なら正社員にもなれる可能性は高い。

自分が得意な事でネット起業することも容易。(派遣・バイトしながらでも)

 

資本家が!!! というけど、別に貴族のような身分制度でもなく、労働も働き方も自由に決めれば良い。

経営者が賃上げしないのがおかしい!! ではなく、

経営者が賃上げしないと辞められては困る!! という働き方を教えてあげられないものか。

 

こんな人がいるから、経営者になっても私は「社員」を雇う事ができないでいる。

良い生活していると、社員を搾取して資本家だけが豪遊するとか言われるからね。

 

正々堂々と世の為人の為になる事で金儲けする。

社員が気持ちよく働き、感謝されつつ、金儲けする。良いじゃんこれで。と思うけど、

こういう人はそれも剰余価値だとか言うわけですよ。

 

誤解を恐れずに言えば、こういう活動の結果幸せになれる人はどれくらいいるんでしょうか?

そんな事よりも、その人に合った働き方を教えてあげる事の方がよっぽど良いんじゃないかと本気で思う。

そんな事から、わざとやって、困る人を一定数増やそうとしているのではないか?と邪推してしまう程ですよ。

 

もう3000文字も超えたのでこれくらいにしますね。終わらないので。

 

以前、某大学の上西先生と言う方とツイッターで激論となった。

正直、あまりにも派遣の実態を知らなさ過ぎて愕然としつつも、派遣法改正について議論した。

途中で逃げられましたが、派遣法改正から3年経過して正規雇用は減りましたか?

 

そして、同じ某大学(苦笑)の湯浅氏ですが、意気投合するもメールは返事も無く、書籍を送るも連絡も無いまま。

どうなんでしょうね。。。

 

いつか、誤解が解け、共に労働者の未来に向けて共に頑張れる日が来る事を願って。

 

今日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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