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代表コンサルタント 山内 栄人 奮戦記

2019.3.2
その他 働き方 派遣法・労働関係法

貧困ビジネスは派遣なのか?囲い屋なのか?

みなさんこんにちは!
派遣・請負コンサルティング
株式会社人材ビジネス経営研究所の山内栄人です。

 

今日はテキスト作りをしつつ、研究会で使用する諸々の買い出しや

若干の打ち合わせなど。気が付けば夜ですね。

 

さて、今日はいろいろと書きたい事がありますが、

これを書かずには通れない。ので、このネタを行きます。

 

派遣業界ではそこそこ伝説となっているある記者がおられます。

風間氏です。私も現役時代でしたが、東洋経済の「クリスタルの闇」はかなりの衝撃でした。

 

ちなみに、いろいろと意見交換もさせて頂き、凄くフラットな方である事は良く存じ上げております。

 

そして、その風間氏が3か月の取材を経て世に出した記事がコチラです。

生活困窮者を囲い込む「大規模無低」のカラクリ

生活保護受給者の「収容」はなぜ加速するのか

https://toyokeizai.net/articles/-/268225

まだ読まれていない方は全員読む方が良いです。

 

少なくとも私のブログを読む方は全員。

 

良く知っている方は良く知っている「囲い屋」の特集です。

正直、いろんなしがらみがあるのか、このような記事は皆無です。

かなり突っ込んだ内容だと思います。

 

派遣業界が良く貧困ビジネスだと言われますが、正直「囲い屋」こそ貧困ビジネスだと言い続けております。

 

実際、派遣の登録に来た方が「門限があるので早く帰らないと怒られる」とか

「生活保護のお金は殆ど取られて、手元には毎月2万程度しかない」などの話は良く聞かれています。

 

就業意志があっても、囲い屋からすれば「働かず」「生活保護」の状態こそ利益の根源。

表向きは就業支援と言いつつ、ダラダラと生活保護を続けてもらうのが1番なんです。

だから、派遣会社の寮に入っての就業はあまり乗り気じゃないのでしょうね・・・。

 

以下に派遣と囲い屋の比較をしたいと思います。

 

<労働>

派遣 =労働者

囲い屋=無職が殆ど

→労働の義務を果たしているのは派遣

 

<納税>

派遣 =所得税などの納税をしている

囲い屋=納税どころか税金で生活している。

→納税の義務も果たしているのは派遣

 

<生活環境>

派遣 =多くの寮は完全個室でプライバシーが守られている

囲い屋=まだまだ過半数以上はタコ部屋、相部屋・・・。

※しかし、まだ派遣でもタコ部屋、相部屋はゼロではない・・・。。。

 

<保険・年金など>

派遣 =厚生年金、社会保険に入っている。

囲い屋=免除されており、将来への補償は蓄積されていない。

 

<自由なお金>

派遣 =寮費、社会保険を引いても10万以上残るケースが多い。

囲い屋=生活保護から諸々搾取され、1万~3万程度が多いとの事。

 

正直、天と地ほど違うと思うのですが、どうでしょうか。

勿論、すべての派遣会社がこうだとは言いません。

ダメな会社もまだあるでしょう。

でもね。多くはちゃんとやっています。

 

また、派遣には「キャリアコンサルティングを受ける権利」もあり、

「年に最低でも8時間、最低でも3年間は 有給 無償での教育訓練を受ける権利」もあります。

 

派遣先への正社員登用の事例も増えてきており、もっと派遣の有用性を見直す時期です。

 

生活保護は重要な社会インフラですし、それをより受けやすくするのは重要だと思いますが、

囲い屋はいかがなものかと思うわけです。

 

働ける人は派遣であっても働く方が幸せだと本気で思うのです。

働く事が困難な人が多い事も良く知っておりますが、そこを派遣業界とケースワーカー、

福祉課がタッグを組むべきなのではないのか?と思うわけです。

 

風間氏には更に頑張ってもらって、どんどんとこの実態を明らかにして欲しいものです。

 

より多くの人が安全に安心して生活保護を速やかに受ける事ができるようになるためにも、

重要な議論だと思うのです。

 

今日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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