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代表コンサルタント 山内 栄人 奮戦記

2019.9.29
働き方関連法案 派遣法・労働関係法

これだからピンハネ業界と言われる訳です

みなさんこんにちは!

派遣・請負コンサルティング

株式会社人材ビジネス経営研究所の山内栄人です。

 

今日は少々重めのネタです。心して。。。

 

最近、派遣業界の水面下でザワザワなっている点。

それは

 

「労使協定方式」での『退職金』や『通勤手当』に関してです。

 

通勤手当は 実費か定額か選択できるルールです。

 

退職金は 退職金制度か 前払い制度か 拠出から選択できるルールです。

 

そこで、退職金 前払い6% 通勤手当 定額72円以上

を選択する場合にザワザワが起こっています。

 

例えば職種の0年次が1000円だとして 分かりやすく地域指数1.0だとした場合に、

 

職種0年次地域最低賃金は1000円となります。

 

そこに現在時給1200円の派遣労働者がいたとします。

派遣法的には

 

時給1000円 に交通費100円 退職金100円とした場合に

法的な最低賃金は1200円でクリアしている事になります。

 

ですが、現状の1200円の時給に 募集段階、契約書で

交通費100円 退職金100円と書かれていない以上、

 

時給1200円が 時給1000円と引下げされている状態と変わりません。

 

本当は現状の時給が1200円なのであれば、これに6%の退職金72円

と交通費72円を足して 1344円以上 とするのが正しい考え方です。

 

来年の4月以降に 時給1200円 (交通費100円 退職金100円を時給に含む)

と募集するのは問題無いですが、現状の時給1200円に交通費 退職金を内包する事は

やっぱりダメだと思っています。

 

厚生労働省は「違法ではないですが、賃金引下げとなるので”望ましくない”」と回答します。

これは何回聞いても同様です。

 

正社員の賃金を同一労働同一賃金の関係で非正規の賃金と揃える事と同じという解釈です。

 

要は「賃金引下げ」です。

 

しかし・・・現在水面下でこの方法でやろうとしている会社が多いという事が

透けて見えてきました。

 

これで、本当に良いのでしょうか?

 

派遣先に請求できないから・・・

退職金方式、交通費実費だと大変だから・・・

 

え?

だから何?

それが無理なら派遣辞めなよ。

諦めなよ。

 

と私は思うのですがどうでしょうか。

 

この件は、例のパソナの交通費と同じような話だと思うのです。

<働き方改革の死角>手当増 給与減の怪 派遣社員「納得できない」

 

このパソナの件は相当な問題になりました。

 

また、来年この件が公になれば、間違いなく派遣業界はマスコミに叩かれます。

これで本当に良いの?

 

頑張る派遣労働者を応援して、

正々堂々と儲ける派遣業界にしないと先は無いと私は思います。

 

こんなんだから、いつまでもピンハネとか言われるのです。

異論反論あるでしょう。

 

これは私の私見です。

労働局の判断がブレている事が問題の発端だと思いますが、

厚生労働省には即座に対応を願いたいところです。

 

今日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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