2020.4.22
その他
働き方
派遣法・労働関係法
みなさんこんにちは!
派遣・請負コンサルティング
株式会社人材ビジネス経営研究所の山内栄人です
今日も自宅で1日でした。
もうこれが普通になってきました。
前みたいに5時とかに家を出て飛び回る生活できますかね。
さて、今日はちょっと、怒りというかなんというか。
ニュースや記事で「派遣切り」というワードが飛び交うように
なってきました。
今日も記事が出ていました。
確かに、リーマンショック時と同様に、派遣先の業務が急激に減り、
派遣業務が止まり、お休みになったり、
派遣契約打ち切りなんて話も当然のように出ています。
今日の記事もそういう内容でした。
あんまり皆さん分かってないのですが、派遣というシステムは2本の契約で成立
しているのです。
派遣会社と派遣サービスを利用する派遣先との間に
商取引の一種である、労働者派遣契約を締結しています。
長期の仕事の場合、2~3か月の契約が一般的です。
そして、もう一つ。
派遣会社と派遣労働者として働く労働者の間に
雇用契約が締結されているのです。
多くの場合が、仕事と雇用がセットなので、
派遣契約と雇用契約は同じサイクルが多いです。
で、リーマンショックの際は派遣先より一方的に派遣契約が解除され
派遣会社によっては、雇用契約も解雇した事実があります。
しかし、当時もちゃんとした会社は多数ありました。
私が属していたMan to Man もそうでしたが、
原則として、派遣先の契約が終わっても違う仕事を繋いだし、
それも無理なら、自宅待機で休業補償を支払い、契約期間を守りました。
どうしても解雇するにして、1カ月分の解雇予告手当を支払うか、
1カ月以上先に解雇を行うのが原則です。
当時は、残念ながらちゃんとする会社はまだまだ少なくて、
派遣切りというワードは社会問題になり、「派遣村」に繋がった訳です。
で、今。
今日の記事もそうですし、今、派遣をやっている会社の多くは
派遣先から契約を切られても、補償を派遣先に請求するし、
それが無理でも、助成金を使い、かつ、派遣会社の内部留保でお金を
支払い、雇用を守っています。
これを「派遣切り」と言いますか?
派遣先による派遣契約切り と書いて下さい。
世の中に人はみんな派遣会社がクビを切ったと思い込むでしょう。
必死に雇用を守っている派遣会社が可哀そうですよ。
労働基準法では休業は60%以上と決まっていますが、
それ以上の80%などの休業補償を身銭を切って支払う派遣会社が
あるんですよ。
全く支払う必要のない手当を払う会社が
あるんですよ。
10年以上の付き合いになる、ヒューコムエンジニアリングさんでは、
こんなプレスリリースをしています。
https://www.hucom-eng.co.jp/wp-content/uploads/2016/07/23727192ba3bc8e7ed45a7becb2f3b94.pdf
世の中の派遣会社が100%ちゃんとやっているとは言いませんが、
ちゃんとやっている派遣会社は相当多いです。
それと比べれば、そこらの中小企業や飲食のバイトなど、
雇用契約書も無いなんてケースざらでしょうし、
補償もなく、即解雇なんて日常だと思いますよ。
そもそも、全労働者に対して2%しかいない派遣社員に
なぜそんなにフォーカスする。
ま、とにかく、派遣会社は違法に(補償も手当も無く)
解雇しているのであれば叩けば良いですよ。
そうじゃないなら、紛らわしいから「派遣切り」と言うな!!
と声を大にして言いたい。
「派遣先による派遣契約切り」として下さい。
お願いします。
契約は2本なんです。
別なんです。
理解してください。
ふぅ。
今日はこれくらいに(苦笑
今日も最後までお読み頂きありがとうございます。